お父さんの地域デビュー

私の在職時代のワークアンドライフバランスは悪く、職場に居住しているような生活でした。一般に日本のお父さん方は自宅と職場の往復の人が多く、私もその典型でした。そんなお父さん方が退職したら、彼らの地域デビューを期待して、「お父さんお帰りなさいパーティー(通称オトパ)」を催す自治体があります。

私の第二の人生は「コミュニティづくり」活動をしようと考えていたので、退職後は先ず自ら地域社会に参加して、楽しみながらコミュニティづくりの知恵を模索したいと思っていました。私の退職時の頃、地元に「オトパ」開催の情報はありませんでしたが、地域の人から「グラウンドゴルフのサークルに来ないか。」と以前誘われていました。でも地元のグラウンドゴルフのサークルの練習は、私にとって頻度が多いことが難点でした。それで躊躇している時、「町内会で太極拳教室をやってるよ。」と町内会の活動をしている妻から耳にしました。

参加してみると昼間だからか、20人くらいの参加者の大多数は女性で、男性は教室の先生を含めて6人。一般的に女性は社交的で地域の友人が多く、逆に地元に戻った高齢男性は家にこもりがちで、退職後に地元で新たな知り合いをつくることに消極的に見えます。私はボランティア活動やダンスなどのグループでもマイノリティですが、結果的に太極拳の教室でもそうでした。

最初は「入門太極拳」の練習。超スロー動作なので、結構足が疲れますが、先生の動きを瞬間的にコピーしやすいのです。時に舞踊のように見えます。週1回の太極拳教室に通い始めて早1年になりました。「入門太極拳」から「初級太極拳」へ進み、そして現在「二十四式太極拳」の練習中です。いまだに先生の動きの瞬間コピーで何とか続けています。つまり真似をしているので、悲しいことにまだ自分一人ではやれません。私が若かったら動きをスムーズに覚えられるはずだが…と思うのですが。歳のせいにして心理的にあせりが無く、習得にはそれがマイナスかもしれません。それでも一年間やっていると、体で少しずつ覚える動きもあります。先生の「分かりにくい動きはありませんか。」という問いかけに、私は「方向転換の動きが分かりにくいです。」と応じて、繰り返して丁寧に復習してもらっています。

住民の好みに合うこんなサークルが増えると、地域コミュニティに楽しみが増えるでしょうね。住民福祉・高齢者福祉の増進に役立つと思います。「隣は何する人?」の社会にどんな人たちが住んでいるか少し分かってきます。それがコミュニティづくりに貢献するのではないでしょうか。あなたの町にはどんなサークルがありますか。

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