コロナ禍で3年ぶりのとんど祭りに多くの人出

コロナ禍で3年ぶりのとんど祭りが学区社会福祉協議会の主催で開催されました。コロナ禍の前を超える多くの町内住民が集まりました。トン汁、お餅、お神酒、甘酒などを住民に提供しましたが、用意した豚汁500食、お餅250袋などは足りませんでした。私の目測で例年より人出が多いと思いましたが、台所からの報告でそれが証明されました。3年前に始まったコロナ禍最中の町内の催しで最多の人出でした。コロナ禍と社会経済活動を共存させる政策実施の最中、コロナ感染第8波が拡大して1日の全国死者数が昨日初めて500人/日を超えました。それにもかかわらず、例年以上の多数の町民がとんど祭りに集まったのです。開催前から例年と比較して人出は多いか、少ないかと関心を持っていましたが、予想以上の人出に驚きました。得体のしれないコロナウィルスに恐れ、諸活動を自粛した3年間の過去からは想像できない時代の変化です。

さて、三々五々集まった人たちはしめ縄飾りや書初めを持ち寄って、役員がそれをとんどの周りに置きます。集まった人たちは周りを見回したり歩いたりして、知り合いを探して久しぶりの出会いを喜び、おしゃべりの花を咲かせます。親子の参加者が多いようです。小学生らしき子供たちが公園のはしの方でキャッチボールやバトミントンに興じています。私が登校児童の見守りボランティアで顔なじみになっている子供たちもいます。

今年は多くの人が集まったとは言っても、家の中に留まっている住民の方がはるかに多数です。町内に私の知っている人は多少いますが、ここにいるほとんどの人を私は知らないので、次第に孤独を感じます。私も目を凝らして知り合いを探します。私が知っている人は町内の太極拳のクラスに参加している人たちでした。町内の催しに参加しても、知り合いがいないのでつまらない、だから参加しないというケースが一般に多いようです。

そのようなケースは私のように、町内の楽しみの活動に参加していれば、あるいは参加したことがあれば克服されるでしょう。人はそれぞれ好みがあるので、できるだけ多様な活動グループが町内に小さくても多数存在し、関心のある活動に参加できれば、町内の人の繋がりが増えるでしょう。もし関心のあるグループが無ければ、自分でグループを立ち上げることです。そして町内会などの既存の団体が、新しいグループの設立や活動を促進し支援すれば、町内の人の繋がりが増えるので、とんどや夏祭りのような大きな町内活動の参加者も増えると思います。

今回のとんど祭りに例年になく多数の町内住民が集まったのは、3年間の空白を埋めたかったからなのでしょうか。町内にはコロナ禍の現在でも活動をしている団体があり、活動を休止している団体もあります。高齢者の集まる百歳体操は、自粛による心身への悪影響を経験した後、現在社協のすべての百歳体操のクラスが活動しています。本来、人は集って互いに交流をしなければ、心身ともに衰える存在のようです。人は社会的な存在であり、集まる機会を求めているのだと思います。高齢者の場合それが満たされないと、心身が衰え認知症が現れたり、その進行が速まったりするように思われます。とんど祭りで改めてそんなことを思い、人と人の繋がりを促進する、コミュニティづくりの重要性に思いをいたしました。1月も半ばが過ぎて正月気分を忘れた今、とんどに飾られた書初めの「強い決意」を見て、このサイトを創った時の私の決意を顧みました。(中島正博)

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