高校を卒業して50年目の古希同窓会~一番長いお付き合いのコミュニティ

先月6月下旬の週末に高校卒業後50年を記念する特別の同窓会に参加しました。コミュニティにもいろいろな種類がありますが、幼稚園、小学校、中学、高校、大学など、人生の初期を一緒に過ごした友人や仲間たちもかけがえのないコミュニティです。近隣社会や職場のコミュニティとは異なり、今は日常的に会うことはありませんが、人生という長い時間の中で、若かった時の同級生は特別の関係です。人生の晩年の生き方に私たちの関心が集まる昨今ですが、同窓生や同級生のコミュニティは、人生の晩年のみならず、人生のスタート時から長く続くきます。最も長い人間関係として大切にしたいものです。

私の高校の同級生は卒業後に大学、就職、結婚、退職後の移動などで、住所は全国に広がりました。同窓会で久しぶりに会った同級生は、顔を見ても誰か分からないことが多いのは、人生の興味深い事実です。50年ぶりに初めて同窓会で会った同級生も多く、歳をとった目の前の顔を見ても、「ウーン」誰だったか。他人を例にしましたが、私自身の卒業時の写真と今の顔を見比べても、二つを繋げるのは容易ではありません。

そのような再会時の不便を克服しようと、同窓会同級生の幹事の人たちが工夫をしてくれました。過去と現在のギャップを埋める名案です。それは全員に名札を用意して、50年前の卒業時の写真をその名札につけて、現在と過去の顔そして記憶にある名前の三つを繋げるという、過去と現在を繋げる工夫でした。記憶にあるものは高校時代の面影や写真です。しかし眼前の同級生の顔は50年ぶりの再会なので、もちろん記憶にありません。しかし記憶にある高校時代の写真を名札に付けたので、過去の写真と現在の眼前の顔を見比べると、長い時間のギャップに伴う変化の不便さが和らぎました。50年前から大きく変わったようでも、互いに話している間に、雰囲気や話しぶりも手伝って、時間のギャップが薄らいでいくのも興味深いものです。

はるか昔に卒業した私たちに、自らの「母校愛」を表明した同級生がいました。私たちを教育し、人格形成の一環を担ってくれた、恩師や母校への感謝です。現在の私たちがあるのは母校の賜物です。彼は同窓会同級生の代表幹事として、大変な努力をしてくれて、彼と幹事一同に私たちは感謝しました。そして同窓会の参加者全員で校歌を歌いました。いままで美しい校歌だと思いながら、年に一度の同窓会の時に私は懐かしく歌うだけでした。今回、歌うと歌詞に込められた「理想」を思い出した気がしました。歌詞に表現された理想は、若さの故に高校時代には自然だったのでしょう。古希を迎える歳になりましたが、その理想を再び、私の心の中に抱き続けたいと思いました。

同窓会が終わって、遠くから来た同級生は各地へ戻ってゆきました。近くに住む同級生とは年に一度の同窓会で会えますが、卒業後50年ぶりに会った友人と、次はいつ会えるでしょうか。全国に広がったコミュニティとは、今ならSNSなどのコミュニケーションが利用できます。同級生メンバーの間でも、早速メールやSNSによる繋がりが、今回の再会を契機にさらに広がりました。SNSで繋がった同級生とは、これからさらに歳を取るにつれて、どんな付き合いになるのでしょう。SNS自体が比較的新しい存在だから、SNSによる人生終盤の交流は実験的なものになるでしょう。楽しみです。直接に言葉を交わさなくても、近況報告をしながら緩い関係が維持できるでしょう。問題もあるSNSですが、SNSに意外な可能性があるかもしれません。

今回の高校の古希同窓会で、改めて私たちの過去・現在・将来について思いました。そして同級生のコミュニティを大切にしながら、私も毎日を大切に生きたいと思います。私たちの合言葉は「健康第一」になりました。(中島正博)

4件のコメント

  1. お疲れ様でした。
    まさに我々幹事が意図したコンセプトそのままの感想です。
    次は中学の同窓会で会うかもしれませんね。

    1. コメントありがとうございました。幹事さんたちの意図は他の同級生にも伝わったはずです。それは成功裏に終わったということだと思います。皆さん、幹事さんたちに感謝していました。遠隔地の同級生のためにフェイスブックでより広く繋がる方法があれば良いですね。FBは好き嫌いがありますが、利用している人だけでも繋がれば良いですね。私が北高20回生のFBグループを作りましょうか。ご意見あればスマホのラインかメッセージでお願いします。

  2. 「同窓会は人生の総括」という言葉を思い出します。
    次回は中学校の同窓会で会いましょう。

  3. 日比中の同級会は実現しそうですか。中学(私には小学校ですが)の同級会の問題は解決しましたか?私は服部君とまだ連絡をとっていません。問題の場にいなかった私は動きにくい立場と感じていますが、動くことが出来ないわけではありません。

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