私は宇宙から地球を見たことはない。
宇宙飛行士は「地球は青かった」とその美しさを感動的に語り、
その地球を愛おしく思う。
世界のリーダー達が、宇宙から地球を見たとしたら、
きっと愛おしく大切にしたいと思うに違いない。
世界のリーダー達にその経験を想像してもらいたい。
地球の美しさとそこに住む人びとを思えば、
国に分断された個々の利害よりも、
地球全体とそこに住む人びとを大切にしたい、と思うに違いない。
気候変動は何十年も議論され続けてきたが、地球温暖化の傾向は変わらない。
残酷な不幸を止めるには遅すぎる、もうタイムリミットに近付いている、
と専門家は言う。
目標に届かない、過去の繰り返しにならない保障はあるだろうか。
利害を基礎にした妥協の結果は限定的だ。
二酸化炭素を削減する産業の振興のみに終わってもならない。
問題を根本的に解決する対策を実現できるだろうか。
中途半端な対策であれば、地上で環境を守る私達住民の決意は萎えてしまう。
私たちが幸福に住み続けられる地球を実現する対策であれば、
私たちは世界のリーダー達の責任感や知恵や努力を称賛する。
だから世界のリーダー達には、地球環境を絶対に守る決意と、
地球住民の生命と幸福を絶対的に尊重する対策を求めたい。
(中島正博)